薄いベニヤ板を縦に狭いピッチで均等に並べ、横板をランダムに配置した収納棚である。斜めから見ると短冊状の縦板が整然と並んでおり、棚に置いた収納物は、散りばめられた七夕の短冊のように見える。
密に並べた縦板は鉛直荷重を分散して負担し、千鳥に配置した横板は全体の水平方向の変形を抑制する。千鳥配置は一見ランダムに見えるが、文庫や雑誌、大型本など、各書籍の規格寸法に沿った5種類のサイズの組み合わせから出来ており、使い勝手のよい収納が可能である。
構造的に充分な強度を持ちながら、縦板の薄さと横板のランダムな配置とが相まって、繊細で浮遊感のある佇まいとなっている。
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