本案は、日本の住居を想定した床座用の寝椅子のスタディ(習作)である。寝椅子は、椅子の中でも特に「個」を強調したプロダクトであり、座る人の「居場所」となるものである。物理的にも精神的にも適度に外部と断絶し、落ち着ける空間を「居場所」としたうえで、「包み込む」という構造でこの条件を満たす。 
              ワイヤによる吊り構造で、座るとハンモックのように体が埋もれて包まれる。ワイヤは構造であり、外部との境界の役目を果たすラインでもある。 
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                            丸パイプ 
        丸棒 
        背もたれ 
        座 
        ワイヤ 
        ワイヤ皮膜 
                               
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                            φ22│ST(亜鉛メッキ) 
      φ6│SUS 
      帆布(染色) 
      t=7│曲げ合板 
      φ1.5│SUS 
      φ4│シリコーン樹脂 |