京都市を南北に走る千本通りに面した木造2階建ての住宅を、ゲストハウス/カフェ/オーナー住宅という複合施設へとリノベーションする。
既存建物は幾度も増改築を経て、道路から奥に向かって並ぶ3つの建物がちぐはぐに繋げられていた。耐震補強を加えながら、道路側の建物の1階部分を大きく減築し、敷地の奥へと風や光、視線が通じる外部空間(ロジ)をつくった。ロジには緑があふれ、旅行客や地元の人々が集う空間となる。
ロジにあるカフェを横切り、ゲストハウスの玄関に辿りつく。奥の庭で、かつての建物で祀られていた小祠が出迎える。中に入ると吹き抜けのあるフロント、小上りのある共用ラウンジがある。2階にあがると、キューブと壁面でできた客室が既存屋根のシルエットの下に配置されている。
建築の内外にある、ロジ、大小キューブ、小上り、壁面、緑といった要素は街並みを想起させ、さながら街並みを散策するような空間となっている。 |